「台北稲門会便り〜"稲子会"について」 |
井上浩さん
(昭和62年法卒) |
日台稲門会の皆様、初めまして。台北稲門会の井上です。昨年1月より台北稲門会幹事を務めています。台北稲門会は現在登録会員数100名弱と、私が台湾に赴任した3年前に比べ約20名増えています。これからも早稲田出身でご来台される方々のご入会をお待ちしているところです。では、台北稲門会は日々どういった活動を行っているのか?今回は、台北稲門会の定期懇親会である"稲子会"についてご紹介いたします。
従来から、台北稲門会では懇親会やゴルフコンペを中心に会員の親睦を図ってきたところですが、定期的な懇親会はなく、入会しても稲門会会員として親交を深める機会が比較的少ない状況でした。そこで、2003年11月に台北稲門会の定期的な親睦会として"稲子会"が発足しました。"稲子会"という名前は、この子(会)が大きく育つようにとの期待を込めて命名されたものです。原則奇数月の第3金曜日に、台湾で美味しいと評判の店を選んで開催しています。今年1月は尾牙(台湾の旧正月前の忘年会)を兼ねて開催し、はや6回目となりました。毎回、稲門会会員のみならず、ご家族・友人の方々、早稲田へ留学された台湾の方で組織される台湾校友会からも参加頂いており、回を重ねる毎に参加者が増え大変な盛況ぶりとなっています。と同時に"稲子会"という名前も定着し、今では自然と名前が出てくるようになっています。
毎回開催に当たっては、折角の機会なので食事会だけにしないように工夫しています。例えば、ゲストスピーカーをお招きしてミニ講演会の形で台湾の色々なお話をお聞きする機会も設けています。今年1月には台湾高座會總會長である李雪峰様に貴重なお話を頂きました。台湾高座会とは戦時中、神奈川県高座郡の軍需工場へ動員された台湾人少年工約8,000人のみなさんを母体とした集まりです。終戦を挟んだ激動の時代を文字通り日台の架け橋として生き抜かれたみなさんが現実に体験された歴史に関する興味深いお話でした。また、昨年11月は稲子会の特別版として、白鳥日台稲門会会長をはじめ、高雄で行われた台湾校友会年次総会に日本よりご参加された方々との懇親会を開催しました。その時には、作家の司馬遼太郎(故人)氏が『台湾紀行』執筆のため台湾を訪問された時に台湾紹介役として登場される
"老台北"こと蔡焜燦様を特別ゲストとしてお招きし、すばらしい日台交流の場となりました。これからも台湾でご活躍の方々にお話を頂ければ、と思っています。
稲子会発足後、新たに入会された方の歓迎と日本へ帰られる方の送別が機会を逸することなく出来るようにもなっており、会員間の交流を深められる絶好の場になっています。
私自身、卒業後、日本では稲門会とは全く縁がなく、台湾に来て、たまたま小さなタウン雑誌でみつけた台北稲門会の連絡先へ、どんなところかわからないけど、とりあえず登録させてもらおうといった感じで入会させて頂いたのがきっかけです。しかし、入会したおかげで初めての海外生活を職場関係だけで終わることなく、稲門会での活動、会員との付き合いが自分にとって台湾生活の非常に重要な部分を占めています。
これからも台北稲門会を通じ、有意義な台湾生活を送りたいと思っています。 |
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